南熱海市という架空の街、オダギリジョー扮する星崎剣三と、栗山千明演じる北島紗英、二人の「広域捜査官」(日本版FBI)、3年前に起きた女子生徒行方不明事件……などなど、初回から様々な設定や事件などがてんこもり。
なのだが、回を重ねるごとに新たな事件が起き、本筋である行方不明事件の手がかりらしき情報が見つかり、更に不可思議な人物が続々現れて……と、どんどん情報が増えて増えて増えまくっていく。
そして、それについてミステリーの王道よろしく、真実の開陳が行われるのか……と思いきや、主人公である星崎が「大体、解りましたよ」と一人で納得して、視聴者は置いてけぼり!
なのに!
なのに、妙にその謎めいた事件の世界にどんどんのめりこんでしまう、新感覚ミステリーの呼び名に恥じない作品となっている。
最後の最後まで謎だらけで、物語が終わっても尚、視聴者の想像力を掻き立てる作風は、なかなか圧巻!
三木監督お得意の小ネタ・小ボケもふんだんに盛り込まれており、緊張感とゆるさの混在した、不思議な感覚が味わえるはず。
人を選ぶ作品かもしれないけれど、ハマる人はどっぷりと作品世界の虜になってしまう、個人的に大好きな作品。