不動産の瑕疵とは

不動産の瑕疵とは
不動産の瑕疵とは、物理的な問題や法律的な制約、環境上の問題に起因する欠陥のことを指します。
この記事では、心理的瑕疵を説明してきましたが、不動産の瑕疵には他にも物理的瑕疵や法律的瑕疵、環境的瑕疵が存在します。
物理的瑕疵
物理的瑕疵とは、土地や建物に見られる欠陥や損傷のことを指します。
具体的には、建物の雨漏りやシロアリ被害、木材の腐食、水道管や排水管の損傷、壁のひび割れ、建物の傾きなどが物理的瑕疵に該当します。
また、土地の場合には、産業廃棄物の埋まっている場所や土壌汚染、地盤の問題なども物理的瑕疵となります。
これらの物理的瑕疵は目視で容易に見つけることができる場合もありますし、リフォームや建て替えなどの対処方法も存在します。
そのため、他の瑕疵に比べて比較的対処しやすいと言えます。
参考ページ：心理的瑕疵物件｜どんな種類のものが心理的瑕疵になるの？解説！
法律的瑕疵
法律的瑕疵とは、土地や建物の使用に制限があることを指します。
具体的には、建築基準法や都市計画法、消防法などの法律や規制の影響を受けているため、その物件を利用する際に制約が生じる可能性があります。
特に、過去に建てられた中古物件では、現在の法律や規制との整合性に問題が生じる場合があります。
典型的な法的瑕疵の一例としては、「再建築不可物件」と呼ばれるものがあります。
これは、建物を取り壊すと新たな建物を再建築することができない制約がある物件のことを指します。
法的瑕疵は、物理的な瑕疵とは異なり、目視では見つけにくい場合があります。
したがって、物件の購入や利用を検討する際には、法的な規制について注意深く調査する必要があります。
環境的瑕疵
環境的な瑕疵とは、周囲の自然環境に起因する問題のことを指します。
具体的には、騒音や振動、空気汚染や水質汚染、悪臭や害虫の発生などが環境的瑕疵に該当します。
また、周辺施設の建設計画や土地利用の変更なども環境的瑕疵に関連する可能性があります。
環境的瑕疵は、物理的な瑕疵や法的瑕疵と異なり、目視で確認するのは難しい場合があります。
そのため、環境的な問題に敏感であるかどうかを事前に確認する必要があります。
不動産の周囲の状況による問題
不動産自体には問題がないが、周囲の状況によって建て替えができない可能性があります。
これを「環境的瑕疵」といいます。
具体的には、近隣に騒音や異臭、振動、日照の阻害がある場合、その不動産は環境的瑕疵を持つ可能性があります。
また、火葬場や下水処理場、墓地、刑務所などの不快な施設が周囲に存在する場合も、その不動産には環境的瑕疵があると判断されることがあります。
環境的瑕疵がある不動産は、将来的に建て替えや改修をすることが難しくなるため、購入する際には周囲の状況や施設の存在を確認することが重要です。